伝説の彫刻職人「左甚五郎」を主人公にした “ストップモーションアクション時代劇「左」”プロジェクトにTECARATが参画
©dwarf/Whatever/TECARAT
太陽企画 TECARAT(テカラ)は、クリエイティブ・スタジオ Whatever Inc.のクリエイティブディレクター 川村真司 初長編監督作品となる、ストップモーションアクション時代劇『左』プロジェクトに株式会社xpd ドワーフ スタジオと共に参画し、パイロット版制作をスタートしました。
本作は、国内外で数々の賞を受賞し米誌Creativityの「世界のクリエイター50人」にも選出されている川村真司氏の初長編監督作品です。『こまねこ』や『リラックマとカオルさん』などを手掛けるアニメーションスタジオ・ドワーフ松本紀子氏によるプロデュース、制作チームはドワーフに加え『ごん』や『プックラポッタの森』などを手掛ける当社のアニメーションスタジオ・TECARATという、国内外の映画祭で高く評価される作品を生み出し、日本のみならず世界のストップモーション界を支える最高峰のスタジオの技術チームが集結しました。
今後、世界の配信事業社、配給/制作会社へのプレゼンテーションやクラウドファンディングプラットフォーム「Motion Gallery(https://bit.ly/hidari_mg)」にてサポーターを募集するなど、本編制作実現へ向けて取り組んでいきます。
『左』プロジェクトについて
■あらすじ
仲間の裏切りによる江戸城改築工事の事故で、育ての親である棟梁や仲間たち、そして自らの右腕を失った大工の甚五郎。そして数十年後。様々な大工道具と右腕に装着したカラクリ義手を武器に、甚五郎は相棒の「眠り猫」と共に復讐の旅を続けている。人はいつしか彼のことを「左甚五郎」と呼ぶようになっていた。 様々な歴史上の人物との邂逅や、奇抜な悪党たちとの激しい戦いを繰り広げながら事故の真相へと近づいていく甚五郎。やがて将軍家の陰謀に辿り着き、巨大決戦兵器と化した江戸城から江戸の街を救うべく、大工の技術と新たな仲間たちの力を借りて立ち向かっていく...。
■作品の見どころ
ストップモーション+時代劇による日本独自のエンターテイメント!
時代劇という日本独自の世界を、これまでほとんど試みられて来なかったストップモーションという技法を使って描き出すことで、見たことのないエンターテインメント作品を作り出します。アートフィルムとしても、アクションフィルムとしても楽しめるような映像体験を目指します。
ストップモーション・アクション時代劇「左」AnimationTest 映像1
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木彫りのキャラクターたちによるストップモーション
彫刻職人であった左甚五郎の物語を描きだすために、彼の作風と同じ木彫りの人形を使用します。木彫りの人形は造作や扱いが非常に難しくストップモーションではあまり用いられてこなかったのですが、世界有数のストップモーションスタジオであるドワーフとTECARATのタッグにより、これを実現。木彫のテクスチャを活かしたキャラクターデザインはもちろんのこと、斬られた時の血の代わりに「おがくず」が吹き出すといった"木"ならでは素材感を活かしていくことで、彫刻職人であった左甚五郎の物語と映像演出の相乗効果を生み出します。
ストップモーション・アクション時代劇「左」Animation Test 映像2
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左甚五郎とは?
左甚五郎とは江戸時代に活躍したとされる実在不明な伝説の彫刻職人。左利きであったために「左」という姓を名乗ったという説や、はたまた地元の大工に腕の良さを妬まれて右腕を切り落とされたため「左」と呼ばれるようになったなど、その名前の由来も諸説あります。日光東照宮の眠り猫をはじめ、甚五郎作といわれる彫り物は全国各地に100ヶ所近くあるそうです。しかしその製作年は安土桃山時代 – 江戸時代後期まで300年にも及び、その設置場所もさまざまであるので、左甚五郎とは一人ではなく各地で腕をふるった工匠たちの代名詞として使われたとのではないかとも言われています。
今作では、この実存したか判らない左甚五郎というキャラを最大限に活用し、フィクションの中に伝承や史実を編み込んでいこうと考えています。養父とされる甲良宗広をはじめ同時代を生きた石出吉深帯刀や徳川家綱といった歴史上の人物や、江戸城改築、慶安の変、明暦の大火といった史実を絡めることで、歴史ファンタジーとして物語に厚みを持たせていきます。また、現在でも実際に観に行くことができる左甚五郎の作品「眠り猫」や「野荒らしの虎」などの「モデルとなったキャラクター」も作中で登場させていく予定です。もしかしたらこういった出会いや事件があったからこの彫刻が生まれたのかもしれない。そんな「歴史の二次創作」を楽しめる映像作品にしたいと考えています。
【 作品情報 】
制作チーム
川村 真司 [企画・原案・監督] 180 Amsterdam、BBH New York、Wieden & Kennedy New Yorkといった世界のクリエイティブエージェンシーでクリエイティブディレクターを歴任後、クリエイティブ・ラボPARTYを設立。 その後、2019年に新たなクリエイティブ・スタジオWhateverを設立し、チーフクリエイティブオフィサーに就任。数々のグローバルブランドのキャンペーン企画を始め、プロダクトデザイン、テレビ番組開発、ミュージックビデオの演出など活動は多岐に渡る。 カンヌ広告祭をはじめとした世界の数々の賞を受賞し、アメリカの雑誌Creativityの「世界のクリエイター50人」やFast Company「ビジネス界で最もクリエイティブな100人」、AERA「日本を突破する100人」などにも選出されている。
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Comment
普段はクライアントからの依頼があって、その課題に答えるべくアイデアを考えて様々なコンテンツを制作しています。しかしそうやって誰かの課題に答え続ける日々の中で、誰のためでもなく、自分がとにかく面白いと思ったアイデアで長編映像作品を作ってみたい!と思うようになっていきました。
そんな時「左甚五郎」という実在不明な江戸時代のアーティストのことを知り、彼の現存する作品と同じように木で彫られた人形によるストップモーションをつかって「左甚五郎」の時代劇を描けないだろうかと夢想しはじめました。そして様々な偶然が重なり、心強い仲間たちに出会い背中を押され、このたびついにその映像制作に向けた第一歩を踏み出しました。
いきなり長編を制作するには、予算も制作体制も全然たりないため、まずはこの作品の魅力を最大限に理解してもらえるような数分間の「パイロット・フィルム」を制作することに決めました。このパイロット・フィルムを使って世界の配信事業社、配給/制作会社にプレゼンテーションし、最終的には1本の長編映画、もしくは10話程度のシリーズ作品を作る予算とチームを確保したいと考えています。応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!
八代 健志[人形デザイン、造形、美術] CM制作会社太陽企画㈱にて、CMディレクターとして実写を中心に活動する傍ら、様々な手法のストップモーションアニメーションを扱ってきた。2012年から本格的に人形アニメーションの制作を開始。2015年、太陽企画内にアニメーションスタジオTECARAT(テカラ)を立ち上げ、現在は人形アニメーションを軸足に活動している。脚本・監督とともに、美術制作、アニメート、木彫による人形造形なども手がける。素材感を大切にしたストップモーションアニメーションならではの映像を目指している。
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Whatever Inc. [クリエイティブディレクション] 東京、ニューヨーク、台北、ベルリンを拠点として活動しているクリエイティブ・スタジオ。広告、イベント、テレビ番組の企画・制作、サービス・商品開発など、旧来の枠にとらわれないジャンルレスなクリエイティブ 課題に対して、世界的に評価されている企画力・クラフト力を持つメンバーと、最新の技術を駆使した開発を 実行できるメンバーが共同で携わることで、「世界の誰も見たことがないけれど、世界の誰もが共感できる」 ようなアイデアを作り続ける。
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ドワーフ[アニメーション、プロダクション] 世界中の人気者となったNHKキャラクター「どーもくん」、フランスでロングラン上映を続ける「こまねこ」をはじめとして、数々のキャラクターやコンテンツを生み出し、卓越した技術力のこま撮りを中心とした映像作品で、国内外で評価され活躍するストップモーション•アニメーション制作スタジオ。オリジナル作品のみならず、さまざまな人気キャラクターや有名コンテンツと積極的なコラボレーションもおこなっている。近年ではNetflixオリジナルシリーズ『リラックマとカオルさん』の制作・プロデュースを手掛けている。
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TECARAT[木彫人形造形、美術制作] ストップモーションアニメーション作家八代健志率いる太陽企画のアニメーションスタジオ。オリジナルコンテンツと広告に関わるアニメーションや美術制作を行っている。名前の由来は「手から」。切り、削り、研ぎ、磨く、現場から生まれる感性を生かし、素材感に溢れる作品を作り続ける。
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